2014年11月22日土曜日

連れてって

貴方が遠いわ
そう 線路の向こう
同じホームにはいない
快速の電車に乗って
もっと遠くへ行ってしまう

行き先はどこかしら
私の乗ろうとしている
鈍行の電車とは
きっと別の場所

目が合えば
貴方は微笑んでくれる
でも声は聴こえない
私も笑顔を見せる
でも声をかけられない
貴方は向こうを向いてしまう

届かないわ
ここからじゃあ
呼んだら
振り向いてくれるかしら

でも駅の騒音が
私の声をかき消すでしょう

けど
このまま
サヨナラは嫌だから

私は階段を駆け上がり
ホームとホームの
連絡通路を走って
貴方のところへ

駆け降りた階段
そこには電車が滑り込んで
貴方は乗り込んでいく
私は貴方を呼ぶの
大きな声で呼ぶの

周りのお客さんが
目を見開いている
そんなの気にしないわ

貴方は振り向くと
驚いた顔をする
私は乗り込むの
貴方と同じ電車に

そこで私は
貴方に告げるの
一緒にいきたい、って

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